妊娠5週目のママと赤ちゃんを詳しく解説!~つわりの症状とトラブル

妊娠5週目~つわりの症状とトラブル

妊娠5週目に入りました。月数で言うと妊娠2ヶ月目になります。

生理が遅れたり、高温期が続いて妊娠したかもと気づく時期ではないでしょうか。
妊娠5週目~妊娠6週目になると胎嚢(赤ちゃんが入っている小さな袋)がエコー検査で確認できるようになります。
妊娠したかもと思って妊娠検査薬で陽性反応が出たとしても、妊娠5週目ではまだ胎嚢が見えないこともあり、心拍(心臓の鼓動)もまだ確認できません。
病院に行くのは妊娠6週目に入ってからでも遅くはありません。

ちなみに赤ちゃんの心音が聞こえるのは妊娠12週以降になります。妊娠5週目ではまだ赤ちゃんが小さすぎて心音を聞き取ることはできません。
妊娠12週目以降になると、妊婦健診で超音波ドップラー聴診器を使って赤ちゃんの心音を確認する病院もあります。

妊娠すると一日一日がとても長く感じるかもしれません。毎日何をして過ごしますか。
「まだ7wかぁ」8w、9wと毎週数えてしまうことでしょう。
「ちゃんと妊娠できているのかな」「流産してしまったらどうしよう」と不安な気持ちで過ごす人もいるでしょう。
そんな時はお腹に手を当てて赤ちゃんに話しかけてください。自分を選んできてくれた赤ちゃんに「ありがとう」と伝えてください。
そして赤ちゃんを「大丈夫だよ。ママが守ってあげるからね」と安心させてあげてください。そうすると自然に自分の心も落ち着いてくるのがわかります。

では妊娠5週目のお腹の赤ちゃんとママの体の変化について詳しく解説していきたいと思います。

妊娠5週目の赤ちゃんの様子

妊娠5週目の赤ちゃんの様子

胎嚢(赤ちゃんを包む袋)の大きさは約1cmぐらいです。
そして妊娠5週目では赤ちゃんのことを「胎芽(たいが)」と呼びます。
妊娠5週目ではまだ胎芽は見えないかもしれません。見えたとしても数mmぐらいです。
またこの時期は胎芽期と呼ばれており、妊娠5週目の初期のころは赤ちゃんはまだ魚のような形をしています。
その後だんだんと2頭身になっていきます。

赤ちゃんにはまだ心臓はありません。妊娠5週目初期では神経管が作られている時期です。
まだ血管も胎盤もありません。
成長するのに必要な栄養は、ママの血管からそのまま流れています。

妊娠5週目の2日ごろになると、神経管が完成しつつあります。
神経管の完成は、上部と底の両方が閉じて欠けたところがない状態をもって完成と呼びます。

妊娠5週目の3日ごろになると、ようやく心臓のもととなる部分ができ始めます。心臓自体はまだないけれど、体中に張り巡らされた神経網のおかげで、栄養は赤ちゃんの体の隅々まで行きわたっています。
赤ちゃんの体長はまだ5mmくらいです。米粒ぐらいの大きさです。
小さい!と感じるかもしれませんが、こんなに小さいのにママの体にすでにいろいろな変化をもたらしているのです。

心臓ができ始めたことによって赤ちゃんの体の形も魚からタツノオトシゴのようになってきました。
体が細長くなり、心臓の部分がふくらんできました。
神経網もどんどん発達しています。

妊娠5週目6日ごろになると、赤ちゃんのサイズは5mmを超えます。
だんだんと心臓ができてきました。さらに神経管も成長してきました。

胎児と呼ばれるのはまだ先ですが、赤ちゃんはものすごいスピードで成長し、大事な器官が作られています。

妊婦健診ではどんなことをするの?

妊婦健診ではどんなことをするの?

初めて病院に行くときはドキドキしますよね。
初診では、問診や検尿、血圧測定、身長体重、内診、外診などが行われます。
内診があるので、服装はワンピースやスカートがおすすめです。
二回目からは、毎回尿検査と血圧測定と体重測定が行われます。
「妊娠高血圧症候群」や「妊娠糖尿病」を早期に発見するための検査です。
他には病院にもよりますが、むくみの検査や腹囲、子宮底長の測定をするところもあります。

子宮内に胎嚢が確認されて、妊娠6週目~8週目ごろまでに赤ちゃんの心拍が確認できると赤ちゃんが順調に成長していることがわかります。
心拍が確認されることにより、流産する確率がかなり下がるのでひと安心です。

健診で心拍が確認されない時は、まだ健診の時期が早いか、排卵日が遅れていて週数がずれているということも考えられますが、流産の可能性も否定できません。
あまり不安にならず次の健診までリラックスして過ごしましょう。

尿検査で陽性反応が出ても、「子宮外妊娠」の可能性もあります。
これは受精卵が子宮以外の場所に着床していることで、この場合残念ですが妊娠とはなりません。

その他には子宮内に胎嚢が確認されているのに、赤ちゃんの心拍が確認できない場合があります。また一度は確認できた心拍が、次の健診では確認できないことがあります。これは「稽留流産」と呼ばれます。

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 つわりが始まる人も

つわりが始まる人も

妊娠初期のマイナートラブルで一番に思い浮かぶのは「つわり」ではないでしょうか。
つわりの時期は人によって違いますが、だいたい妊娠5週目ごろから始まり、妊娠16週目ごろには自然と治まります。

ドラマのように突然「うっ」と吐き気が来るのではなく、初めは何となく味覚が変わったり、好きなものが受け付けなくなったりとか、そんなところから始まる人も多いみたいです。

つわりの症状も人によって様々です。
つわりにはどのような種類があるのでしょうか。

  1. 吐きづわり

吐きづわりとは、食べていても食べていなくても常に吐き気を感じている症状です。吐き気の強さは人によって違いますが、吐き気だけでなく嘔吐をしてしまう人もいます。吐き気の頻度も人によって違いますが、嘔吐したからといって吐き気がおさまるわけでもないようです。

吐くのが嫌だからといって何も食べない飲まないだと脱水症状になってしまいます。水分はこまめにとりましょう。自分が食べられるものを見つけてみるものいいかもしれません。

2.食べづわり
食べづわりとは空腹になると気持ちが悪くなる症状のことをいいます。筆者自身、3人の子どもを育てていますが、3人ともこの食べづわりでした。空腹になると気持ちが悪くなるのですが、満腹になっても口の中がなんだか気持ちが悪く常に何かを食べている状態でした。食べづわりの人は体重増加に気をつけなければなりません。

食べづわりの人は常に何かをお腹に入れておきましょう。体重を管理しないといけないので、カロリーのことはある程度念頭に置いておきましょう。

3.匂いつわり
匂いで気持ちが悪くなる症状のことです。スーパーの匂い、ご飯が炊ける匂い、魚を焼くなど。なかにはパートナーの匂いがだめになるという人もいます。
妊娠前に比べて匂いに敏感になってしまうことが原因だと思われます。

対処法として一番いいのはマスクをすることでしょう。タオルで口を押えるのもいいでしょう。匂いつわりはなかなか周りに理解してもらうのが難しいので、だめなにおいはパートナーに伝えて避けてもらうようにしましょう。

4.眠りづわり
これは夜にはぐっすり眠れているのに、日中眠くて眠くてたまらない状態です。経験した人の多くが、「日中とてもだるくて、気づくと寝てしまっていた」など、自分でも不思議なくらいに眠気を感じるのです。

一般的に眠気を覚ますのはコーヒーを飲むことですが、妊娠中はそうはいきません。カフェインを多くとると早産のリスクが上がってしまいます。「眠い時は眠る」が一番ですが、仕事をしている人はそうはいきませんよね。眠くなってきたら、目の周りをマッサージしたり、すっぱいものを食べたりしてみて。

5.よだれづわり(唾液過多)
これは吐きづわりや食べづわりに比べると経験する人が少ない症状なのですが、妊娠すると急に自分の唾液の味やにおいがだめになってしまい、唾液が飲み込めなくなってしまう症状です。唾液を飲み込むと吐き気を催す人もいるようです。

外出するときの対処法としては、空のペットボトルや水筒を持ち歩くのいいでしょう。また飴やガムで口の中の味を変えてしまうのもいいかもしれません。柑橘系の味がおすすめです。
寝るときは、タオルを敷いたり口にあてるといいでしょう。

妊娠悪阻には注意して

水分が全く取れず、取れても吐いてしまうようであれば、命に関わってくる症状です。何も食べられなくても数日は大丈夫ですが、水分はそうはいきません。このような状態になりそうだったらすぐに病院へ連絡してください。点滴を受けたり、吐き気を抑えるための薬を処方してもらうこともできます。妊娠前より体重が4㎏以上減ってしまった場合は、状態によっては入院することになることになるかもしれません。

つわりは全妊婦さんの5~8割の人が経験すると言われています。だるいなーと思ったらまずは横になってひと休みしてください。決して怠けているわけではないのですから心配しないでください。自分の体と赤ちゃんのためです。つわりはいつかは終わるものなので、なんとか乗り越えましょう。

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妊娠5週目のよくあるトラブル

妊娠5週目のよくあるトラブル

妊娠するとつわり以外にもさまざまなトラブルが起こります。
妊娠することによって急に体にいろんな変化があらわれて、戸惑いますよね。病院に行くほどでもないけど、ちょっと辛い症状にはどんなものがある?

・ホルモンが影響しているトラブル
妊娠すると黄体ホルモンが分泌されます。この黄体ホルモンには妊娠を継続させようと子宮の筋肉を緩める働きがあり、同時に体の他の部分もゆるめてしまいうのです。
そのせいで、
・腸の筋肉がゆるんで便秘になる
・血管の筋肉がゆるんで血圧が上がり、立ち眩みやめまいが起こる
・熱っぽかったりだるくなる
・気分が落ち込みやすくなる

便秘を解消するにはまずは食事を変えてみましょう。ゴボウやキノコ、海藻などの食物繊維の多い食品や、みそ汁やヨーグルトなどのビフィズス菌、乳酸菌が豊富な食品を意識して摂るようにしましょう。それでも改善されない場合は病院で便を柔らかくする薬を処方してもらうといいでしょう。

気分が落ち込むときは、ふさぎ込まずとにかく誰かに相談して。実母や出産を経験した友達など。話すことによって落ち着くかもしれません。

・下痢をしやすくなる
妊娠初期でも子宮は少しずつ大きくなっています。その大きくなっている子宮が腸を圧迫し過敏になるため下痢をしやすくなる人もいます。
下痢が続く人は、体をあたためてみましょう。食事は消化のよいものを選んで。うどんや雑炊、湯豆腐や茶わん蒸しなどがおすすめ。消化の良いものを食べて腸を温めましょう。

・肌トラブル
妊娠すると新陳代謝が活発になり、皮脂の成分が増えて肌が痒くなります。全身に発疹が出る「妊娠性痒疹」になる人もいます。乾燥すると痒くなるので、クリームなどで保湿をしてください。
病院を受診する目安
上記以外にも、妊娠中は病院に行くべきが迷うような症状が出る人もいます。病院を受診する目安を把握しておくことも大事です。

・出血
お腹は特に痛みを感じていないのに、トイレに行ってびっくりすることも。妊娠すると生理が止まるので、本来ならば出血することはありえません。
出血するということは子宮の周辺にトラブルがあることが考えられます。
出血以外に特に症状もなく、安静にしていれば出血がおさまる場合は特に心配いりません。
また病院で内診をした後にも出血する場合がありますが、これも長く続かなければ大丈夫です。

まだ子宮内に赤ちゃんが見えておらず出血した場合には「子宮外妊娠」の可能性もありますので、すぐに病院を受診してください。
安静にしていても出血が続いたり、出血量がどんどん増えてくる場合には流産につながる可能性もあるので早めに病院を受診しましょう。

・腹痛
お腹の痛みも妊婦さんにとっては心配になる症状ですよね。
生理痛のような痛みがある場合には切迫流産の可能性もあります。しかし、お腹の痛みは具体的にどこが痛むのかがわかりにくいものです。子宮の痛みかと思いきや、実は腸にガスが溜まって痛みを感じていたということもあります。腸にガスが溜まり冷えてしまうことによって、差し込むような痛みを感じる場合もあります。我慢できるような痛みや、出血がない場合は、お腹を温めてみておさまれば大丈夫でしょう。それでも治まらない場合には、切迫流産や流産、子宮外妊娠などの可能性があるので病院を受診しましょう。
妊娠したら控えること
健康で元気な赤ちゃんを出産するために、妊娠したら控えなければならないことがあります。
・喫煙
妊娠がわかったら、たばこは絶対にやめましょう。たばこには多くの発がん性物質や化学物質が含まれています。
さらに血管を収縮、老化させるため、全身が酸素不足になってしまいます。
妊婦さんがたばこを吸っている時の、お腹の中の赤ちゃんの映像を見たことがありますか?
赤ちゃんはとても苦しそうにしているのです。お腹のあかちゃんのためにも、強い意志を持って禁煙をしましょう。

たばこは受動喫煙にも注意しましょう。
家族に喫煙者がいるときは、屋外や換気扇の下で吸ってもらうようにして、煙を吸い込まないようにまわりにも気をつけてもらうようにしましょう。
これはもちろん赤ちゃんが産まれてからも同じように注意してください。

・アルコール
妊娠中の飲酒はお腹の赤ちゃんに様々な影響を及ぼします。代表的な症例が「胎児性アルコール症候群」です。
これは飲酒した妊婦から産まれた新生児の先天異常です。特徴として頭や目が小さく、口蓋裂、心臓の奇形、発達障害などの異常を伴います。妊娠前の飲酒は赤ちゃんには影響はありませんが、妊娠したらすぐに飲酒はやめましょう。

・薬
妊娠する前は体調が悪かったりすると気軽に市販薬をのんでいたひとも多いと思います。ですが、妊娠中には避けた方がいい薬や赤ちゃんへの安全性が確認されていない薬もあります。気になる症状がある場合には、まずは産婦人科の主治医の先生に相談をしてください。
では、次の市販薬はどうでしょうか。
①湿布・妊娠中は腰痛が起こりやすくなります。でも市販の湿布薬に含まれているインドメタシンは、お腹の赤ちゃんの血流を妨げてしまう心配があるので、妊娠中期・妊娠後期は使用は避けましょう。妊娠初期は長時間や、連日使用することはやめましょう。

②のど飴・いわゆるのど飴なら全く問題はありませんが、「トローチ」は医薬品なので、自己判断で使うのはやめたほうがいいでしょう。スプレータイプの喉薬やうがい薬も主治医の先生に相談するようにしてください。

③市販の漢方薬・漢方薬というのはその人の体質や症状に合わせて処方されるのが基本の考え方ですから、安易に市販の漢方薬は使わない方がいいでしょう。

流産と切迫流産は別物

流産と切迫流産は別物

流産と切迫流産。この2つの違いを説明できますか?
名前こそ似ていますが、意味はまったく違います。
大きな違いは、赤ちゃんが生きているかどうか。

流産とは妊娠22週未満に胎児が亡くなり、妊娠が継続できなくなることです。子宮内で胎児が亡くなり体外に排出されます。
妊娠12週未満の早い時期の流産を早期流産と呼びます。早期流産は流産全体の約9割を占めています。

そして切迫流産とはお腹の痛みや出血が続いているけど、赤ちゃんが生きている状態を指します。
妊娠している状態でお腹の痛みや出血がある場合には、切迫流産と診断されます。

切迫流産の原因はわかっていないのですが、初期の流産の半数以上は胎児の方に原因があることがほとんどです。

切迫流産と診断された場合、張り止めや黄体ホルモン剤などの薬が処方されることもありますが、妊娠12週未満では経過を見守るしかありません。
原因が感染症だったり、ママの病気である場合には抗生剤などの必要な薬が処方されます。

切迫流産では入院になることもありますが、7割の人が自宅で安静にすることを指示されます。
一口に「安静に」と言われても、何が大丈夫で何がだめなのかわかりませんよね。家にいるとついあれこれしてしまいがちですが、くれぐれも無理はしないでくださいね。
重いものを持ったり、トイレでいきんだり、できればセックスもやめておきましょう。基本的には「トイレ以外は寝てて」なんですが、上の子がいるとそれも難しいですよね。妊娠中は上の子も精神的に不安定になる子が多いので、座ったままでお腹を圧迫しないように抱っこしてあげてください。

まとめ

「妊娠したかもしれない」というこの時期は、心がとても繊細になっています。ちょっとしたことで涙が出たり、自分でもびっくりするほどイライラしたり、急激にホルモンが変化しているので、体はなんだかぼーっとしているのに、心がとても忙しいかもしれません。
「これが妊娠というものか、、、」と自分の変化を楽しむくらいの気持ちで過ごしてください。

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