あれ?今、自分は何週だっけ?なんて思うことはありませんか?
そして、「何週って何カ月だっけ?」と週の計算がわからなくなることがしばしばあるのではないでしょうか。
わたし自身、現在4人目を妊娠中の妊婦ですが、わからなくなります。(根本的な頭の問題かもしれませんが)
今では、周期を計算でき、出産スケジュールも教えてくれる妊娠周期アプリも存在しており、妊娠してから出産までの情報をまとめて得られます。
実は、妊娠周期を知ることは、周期によって赤ちゃんに与える薬のリスクや対応方法、ママの身体に現れる変化を把握するためにも、周期など認識しておく必要があります。
「十月十日(とつきとおか)」という言葉は聞いたことありますよね?
出産までの期間、赤ちゃんがお腹にいる期間を、昔の人はこのように伝えてきたといわれています。
では、今日の医学的には妊娠期間や周期をどように定義しているのでしょうか。
この記事では妊娠開始となる日、出産予定日、そして妊娠中の週数(周期)や月数の数え方を詳しく解説していきます。
知っておきたいこと
妊娠0週0日がスタート
世界保健機関(WHO)の定義によると、妊娠期間は「最終月経開始日」から始まり、この日を「満0週0日」と数えるそうです。
その2週間後に、のちに受精卵となり胎芽、胎嚢が確認され胎児となる予定の卵子が排卵されます。
本来「妊娠」とは、受精卵が着床してはじめて成立したことになるのですが、妊娠0週0日にはまだ、精子と卵子は出会ってすらなく、受精卵もない状態のことになります。
排卵から受精が成立し着床すると、妊娠発覚は妊娠5週目から、6週目(妊娠2ヶ月)でやっと妊娠確定になります。
妊娠周期の1カ月は28日間
「妊娠〇ヶ月」というときの1カ月は、平均的な生理周期である「28日間」と定義されているそうです。
こちらは「満」ではなく「数え」でカウントして、「1」から数え始めます。
「妊娠1ヶ月」は「妊娠0週~3週」のこととなり、この期間に排卵、受精が起こって着床へと進み、妊娠が成立されます。
出産予定日40週0日
出産予定日は、「0週0日」の280日後にあたる「40週0日」となります。
280日は妊娠歴では10カ月なので、昔の人が伝えてきた「十月十日」という表現はあながち間違いではなかったようです。
ちなみに、最終生理開始日を間違えていると、出産予定日を計算してもずれてしまいます。
普段から、生理周期を手帳などに記録しておくことをおすすめします。
また、出産予定日がわかれば逆にいつ妊娠したんだろう?と受精日が逆算できたりもします。
妊娠周期の見方
妊娠周期とは「妊娠〇週~妊娠〇週」といった言葉でくくられる週数の期間を呼び方です。
妊娠が判明して、病院に行ったときに初めて「妊娠5週目ですね」などと言われますが、その時期はすでに「妊娠2ヶ月」となります。
妊娠周期には「期間」があります。
妊娠超初期、妊娠初期、妊娠中期、妊娠後期と妊娠期間が別れており、胎盤が完成する妊娠16週からは妊娠中期に入り「安定期」になります。
この細かい妊娠週数(周期)を把握することで赤ちゃんの出産予定日や成長具合、ママの体重目安、赤ちゃんに与える薬のリスクがわかるようになるので、だいたいの周期を覚えておくといいでしょう。
中絶について
決断を下すのは簡単なことではありませんが、期間があるのも確かです。
人口妊娠中絶が可能な時期は、妊娠21週6日までと決められています。
周期でいうと妊娠6ヶ月半ばです。
妊娠週数が大きくなればなるほど胎児が成長するため、中絶手術の際に子宮口を広げる処置が必要となる可能性が高まります。
出産と同じ方法を用いられるといいます。
母体への負担も大きくなるため、中絶手術を受けると決めた場合は、早めに病院へ受診するようにしましょう。
妊娠超初期(妊娠成立期)
妊娠1ヶ月(妊娠0週、1週、2週、3週)周期
ここでは「妊娠超初期」とは妊娠が判明する前の妊娠0~3週の周期を指します。
生理予定日付近からそれ以降に妊娠検査薬で確認することで、妊娠がわかる人が多いですが、生理予定日前から基礎体温の変化や出血、眠いなど体調の変化が感じられる人もいるそうです。
この周期では妊娠かも?のさまざまなサインが発するようになるそうです。
たとえば、つわりも早い人だと生理の遅れと同時くらいに、ムカムカしたり、吐き気を感じたり、食欲がなくなったりといった症状がみられるそうです。
ただし、つわりには個人差があり、まったくつわりを感じない人もいます。
また、乳腺の発達やホルモンの影響で、乳頭が敏感になり、乳房も張り、痛みを感じるようになり、体の変化もみられます。
初期
生理予定日を過ぎて1週間後くらいから妊娠検査薬を使用しだします。
まだ赤ちゃんの形がないので早く病院で確認したい気持ちが強く、ママも待ち遠しい周期です。
妊娠2ヶ月(妊娠4週、5週、6週、7週)周期
お腹の赤ちゃんは、最初は魚のような形をしていますが、妊娠7週までに一気に人の形へと変化していきます。
月経(生理)が遅れて「もしかして?」と思い始めるころです。
朝の起きぬけや空腹時に胸がムカムカしたり、においに敏感になったりと、つわりの症状がある人もいます。
お腹の大きさは変わりませんが、子宮はひと回り大きくなり、膀胱を圧迫するため頻尿になることもあります。
予定月経(生理)のころ「月経様出血(着床出血)」という、生理と間違えそうな出血をすることもあります。
また、「もしかして?」と思ったらアルコール、カフェインの過剰接種や薬の服用に注意してください。
早めに受診しすぎるとまだ赤ちゃんが見えても妊娠の確定を行うのは心拍が確認されてからになります。
早く知りたい気もしますが、再度受診をすすめられることもあるため、妊娠5週を目安にするといいでしょう。
また、妊娠5週目までに起こりやすい化学流産などもあります。
化学流産とは、妊娠検査薬で妊娠反応を確認できたにも関わらず、エコー検査で赤ちゃんを包む胎嚢の袋が確認できないことです。
妊娠検査薬で陽性反応が出ても、胎嚢が確認されてない場合「子宮外妊娠」の可能性もあります。
胎嚢が確認できるのは妊娠5週~6週なので、この時期に化学流産が起こることがあります。
化学流産も初期流産もはっきりとした原因は解明されていませんが、ほとんどは胎児による染色体異常だとされています。
妊娠3ヶ月(8週、9週、10週、11週)周期
このころの周期は、つわりの症状が最もつらくなる時期とされています。
けれども、赤ちゃんは絨毛を通してママから栄養をもらって、ぐんぐんと成長中です。
子宮は少しずつ大きくなっていて、今は握りこぶし大くらいになっているようです。
見た目の変化はあまりありませんが、下腹部を触るとわずかにふっくらと感じるかもしれません。
妊娠7週、8週、9週はつわりのピークといわれています。
ここを過ぎればしだいにつわりの症状が落ち着いてきます。
胎盤はまだ完成していないので、無理は禁物です。
下腹部に痛みを感じたり、出血があったら、すぐに受診しましょう。
妊娠4ヶ月(12週、13週、14週、15週)周期
この期間の周期で胎盤がしっかりとしてくるので、胎盤が赤ちゃんとママをしっかりつないで、赤ちゃんの発達を助けてくれます。
妊娠13週を過ぎると、流産の可能性はぐんと低くなります。
子宮は幼児の頭とおなじくらいになるので、そろそろお腹のふくらみが外からもわかることになるでしょう。
子宮が骨盤の上のほうへと上がるため、膀胱への圧迫が少なくなり、尿もれや頻尿の症状が和らぐこともあります。
つわりは長引く人もいますが、この周期ではほとんどの人が治まって食欲が戻ったり、体重の増減に注意が必要となるころです。
基礎体温も下がるため、ほてりがとれて体が楽に感じられることが多くなります。
中期
妊娠中期に入る周期が妊娠16週。
妊娠初期の周期を無事乗り越えて中期に入ると安定気に入ったということで、周囲の人に妊娠の報告をするママが多くなります。
また、赤ちゃんの動きも活発になるため、胎動を感じたり性別がわかると、赤ちゃんをより身近に感じられ、出産へと楽しみが増えてくる周期です。
妊娠5ヶ月(6週、17週、18週、19週)周期
この周期に入ると安定期と言われる期間に入ります。
赤ちゃんはさまざまな動きをするようになり、それを胎動として感じるママさんもいるでしょう。
子宮のおおきさは大人の頭ぐらいになり、お腹のふくらみが目立つようになり、妊娠していると周りも気づき始めるころです。
この周期で赤ちゃんは、髪の毛や爪も生え始めます。
運が良ければ、エコー画像で指しゃぶりをしている姿に出会えることもあるようです。
早い人で妊娠18週くらいから、胎動を感じ始めたりするので、これからの妊娠生活楽しみが増えていきます。
妊娠6ヶ月(20週、21週、22週、23週)周期
この周期では赤ちゃんが元気にそだっていることを実感できる胎動を存分に感じましょう。
ほとんどの人が胎動を感じ、お腹の赤ちゃんをますます実感できるでしょう。
子宮は大人の頭よりもひと回り大きくなり、子宮底がおへその高さまでになります。
お腹が前にせりだしてくるので体の重心がずれ、腰や背中に負担がかかるため、痛みを感じることもあります。
この周期になると、女の子なら卵巣、男の子なら精巣などホルモン分泌に関わる器官の活動も活発になるので、性別がわかるようになるようです。
妊娠7ヶ月(24週、25週、26週、27週)周期
赤ちゃんの身体の機能が発達してきた証拠に、羊水の中で向きを変えたり、ぐるぐる回ったりするので頻繁に胎動を感じやすくなります。
子宮はおへその位置よりも上がり、おへそのあたりまでふっくらし始めるようです。
大きくなったおなかの影響や、ホルモンの影響で骨盤の関節が緩み、腰痛がひどくなることも。
また、この周期では大きくなったお腹の皮膚が引き伸ばされると、みみず腫れのような赤紫色が、急激な体重増加でできやすくなり、産後も白い筋として残ってしまう妊娠線ができやすくなっているので、クリームを塗るなどボディケアに注意しましょう。
この周期では、そろそろあお向けに寝るのが苦しくなるころなので、自分の楽な姿勢で休むといいでしょう。
後期
妊娠8ヶ月(28週、29週、30週、31週)周期
この周期の赤ちゃんは羊水を飲みながら、呼吸のような運動をし始めます。
聴覚が発達しているので、どんどん語りかけるのもよいでしょう。
ママのお腹はさらに大きく重くなっていきます。
足元が見えにくくなるので、とくに階段の上り下りでは注意が必要です。
手足がむくみやすくなり、病院でもむくみチェックをされるかと思います。
夕方むくみ、翌朝には引いているようなら心配ないですが、終日むくんでいたり、横になったあとでもむくんでいるようなら受診をしたほうがいいかもしれません。
この周期ではホルモンの影響で、乳輪部や外陰部が黒ずんできますが、産後徐々に落ち着いていきます。
お腹が張る回数も増えますが、しばらく休んで様子をみてください。
妊娠9ヶ月(32週、33週、34週、35週)周期
この周期では大きくなった子宮に胃や膀胱が圧迫され、胃のむかつきや尿もれなど不快症状に悩まされることが多くなります。
子宮はみぞおちのあたりまで上がるため、胃が押し上げられて、つわりのときのような胃のむかむか感を再び感じるようになります。
心臓や肺も圧迫されて、動悸や息切れといった症状も目立つようになります。
お腹の張る回数も増えてくるので、疲れたら無理せず横になって休むようにしましょう。
この周期の赤ちゃんは皮下脂肪も増えて、体がふっくらし、顔のしわも消えていきます。
肺の機能も完成し、体外での生活も可能ですが、体温調節などはまだ未熟なので、もう少しママのお腹で成長していきます。
髪の毛も長くなり、爪は指の先端まで伸びていきます。
妊娠10ヶ月(36週、37週、38週、39週)周期
この周期になると出産の準備のため、いつ生まれてもいいように赤ちゃんは骨盤のほうに下がっていきます。
このころの赤ちゃんの身長は50センチほどといわれていますが、自分のお腹に入っていると思うと神秘的です。
みぞおちまであった子宮がだんだん下がってくるので、胃や心臓への圧迫が消え、胃がすっきりしてきて、食欲が増すので、体重の増えすぎには注意してください。
破水、おしるし、前駆陣痛、お産が始まる兆候があります。
おしるしや前駆陣痛があってもあわてないで大丈夫です。
陣痛アプリなど陣痛の感覚を図ってくれるアプリもあるので、今は画期的なアプリを用いるのもいいかもしれません。
ただし、破水の場合はすぐに病院へ連絡してください。
月経周期から出産予定日の出し方
WHOが定めた妊娠周期の定義を基に妊娠カウントしていきますが、この方法は月経周期が28日周期の方が基本です。
個人によって、月経周期がバラバラなので実際、いつ排卵が起こったのかわからないため、正確な出産予定日が計算できません。
しかし、月経周期が長い人や短い人でも出産予定日を計算する方法があります。
月経周期が長い人(短い人)の出産予定日の出し方
28日周期よりも月経周期が長い場合は、排卵日も遅くなるため胎児の発達も誤差が出ます。
そうすると、28日周期での妊娠週数ではカウントができないため、一般的に排卵から次の生理まで「14日前後が排卵日」として計算します。
月経周期が30日と長い場合、通常の28日周期の計算から超過している分を遅らせて考えていくと出産予定日の計算ができます。
※月経周期が30日の場合
30-28で2日超過しているので「妊娠40週2日目」が出産予定日となります。
※月経周期が26日の場合
26-28でマイナス2となるので「妊娠39週5日目」が出産予定日となります。
月経周期が不規則な場合は胎児から出産予定日を計算
最終月経開始日から出産予定日を計算する方法は「1周期が28日で月経開始14日後に排卵する」ことを前提としていますが、月経周期が不規則な場合は出産予定日がずれてきます。
基礎体温をつけていたり、排卵検査薬を使って正確な排卵日がわかっている場合は、排卵日から妊娠週数を割り出して出産予定日を算出します。
しかし、基礎体温も測っておらず、月経周期が不確かで排卵日もわからないときは病院のエコー画像(写真)で胎芽や胎児の大きさを計測して妊娠週数を計算します。
ネーゲレ法で見る月経が28日周期の出産予定日の出し方
出産予定日を算出する方法として「ネーゲレ法」といくものがあります。
このネーゲレ法は、最終月経の開始日を元に計算し、月経が28日周期を原則として考えていきます。
また、月経周期が28日でない場合は、誤差日数を前後させて計算していきます。
※最終月経のあった月-3=出産予定月(引けない時は9を足します)
※採取月経の開始日+7=出産予定日
[例]最終月経の始まった日が10月25日の場合
出産予定月は10-3=7月
出産予定日は25+7=32日
7月は31日までしかないので、32-31=1日となり、繰り上げして出産予定日は「8月1日」と計算できます。
妊娠週数・予定日は変わることがある?
妊娠週数を計算しても、月経周期が不規則な場合は実際の妊娠周期とずれることがあります。
周期が安定している場合でも、排卵日や月経開始日は月によってズレていきます。
妊娠3ヶ月(妊娠8週~11週)の周期に、「CRL(頭殿長)」によってだいたいの週数がわかるようになります。
「頭殿長(とうでんちょう)」とは、頭からお尻までの距離のことをいいます。
出産予定日も、医師から告げられていた出産予定日とずれることがありますが「20人に1人が予定日以外に出産した」との報告もあります。
妊娠週数や出産予定日が修正されることはよくあることなので、特に心配するようなことはありません。
まとめ
幸せな結婚を経て、待望の妊娠。
40週という長いような短い期間ですが、この間の細かい周期を知り、この周期にどういうことが赤ちゃん、そしてママに起きているか少しでも知ることでとても良い妊娠期間を過ごせるのではないでようか。
妊娠の始まりが最終月経開始日から0週0日として考えたり、28日周期で妊娠1ヶ月となったり、排卵日や出産予定日の算出方法など、なかなか把握できるようなものばかりではありません。
「今は妊娠何週目?」と聞かれて、「妊娠〇週〇日」と覚えるのも大変ですが、妊娠周期を覚えることが大切だといわれる理由には、妊娠周期によって医療の対応方法、周期によって赤ちゃんやママに与える影響などがあるためです。
妊娠中には流産や早産、妊娠中に起こる妊娠高血圧症候群や妊娠鉄欠乏性貧血などのリスクがあります。
今の自分の周期にあったリスクを知ることで食生活や体重管理など気をつけれるようになるのではないかと思います。
ママにとってはつわりや腰の痛みなど、我慢することが多いと思います。
出産をまじかに控えると、あんなこともあったなとほほえましく振り返ることができるはずです。
40週をただ流れていくように過ごすのではなく、今の自分の周期を知ることでよりよく過ごせるようにしましょう。
ママと赤ちゃん、そして大切な家族のために、長いようで短い40週を乗り越えましょう。